マーケティングのイメージ
Q

BtoBリードナーチャリングは何からはじめるべきか?

A

商談など次のステップへの誘導メールからはじめる。

まずは、商談や無料トライアルなど、ユーザーを次のステップへ誘導するシンプルなメール施策から始めます。メールの内容やフォーマットはある程度使い回しでも問題ないので、まずは継続的に、できるだけ高い頻度で配信することを目指します。

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“育てる”のではなく“抽出する”

ナーチャリング(Nurturing)は直訳すると「育てる」という意味ですが、BtoBでは「育てる」よりも「抽出する」という考え方のほうが合理的です。BtoCでは、個人の判断で購買が決まることが多く、ステップを踏みながら興味・関心を醸成することも有効です。しかし、BtoBでは購買決定に複数の関係者が関わり、さらに事業や社内の状況といった外部要因が大きく影響するため、一人ひとりにアプローチして企業のニーズを醸成するのは困難で、その効果も限定的です。そのため、メルマガやWebサイトの行動データを活用し、ニーズが顕在化しそうな見込み顧客を「抽出する」 という考え方で進めるほうが、合理的なナーチャリングのアプローチとなります。
ターゲット
BtoB
BtoC
購買決定プロセス
複数人+外部要因が関与
個人の判断が中心
ナーチャリングの目的
ニーズの兆しを抽出する
顕在化したときに商品名が想起される
興味・関心を育てる
欲しい商材を検出する
具体的な施策
顕在層を次のステップへ誘導する
商品名を露出する
商品の魅力を伝える
関心を持ちそうな商品をレコメンド
ポートフォリオ

BtoBのWebマーケティングは、BtoB専門のWebマーケターにお任せください

BtoBのWebマーケティングは、戦略設計から実行まで、BtoCとは大きく異なります。BtoBに特化したWebマーケターとして、Webマーケティングを一貫して支援しております。お気軽にご相談ください。

まずはナーチャリングの目的を決める

商談や無料トライアルなど、リードを次のステップへ進めるには、ナーチャリングの目的を明確にすることが重要です。商材や社内体制によって、適切な目的や誘導方法は異なります。

次のステップへの直接誘導

フィールドセールスとの商談やデモの実施、無料トライアルへの申し込みなど、リードを直接的に次のアクションへ誘導します。最も多くの商談数が期待できる一方で、確度の低いリードも一定数含まれる可能性があるため、商談の質を見極めながら慎重に運用する必要があります。

商談確度の高いリードを抽出

いきなり商談に誘導するのではなく、商談化の見込みが高いリードを絞り込み、優先度の高いリードを抽出した上で、インサイドセールスが架電やフォローを行うことで、商談を創出します。直接誘導に比べて数は減りますが、商談の質を担保しやすいアプローチです。

休眠リードの掘り起こし

過去に接点があったものの動きが止まっている「休眠リード」を再び活性化させる施策です。新規リードが少ないタイミングや、既存リストの活用を強化したいときに有効です。資料ダウンロードやウェビナーの開催を通じて、ユーザーの関心を再び引き出し、新規リードと同様の対応(架電やメール)で商談創出を狙います。

シンプルなメール施策から開始する

まずは、効率的で効果の高いメール配信から始めます。セグメント配信やステップメール、A/Bテストなどの高度な手法は不要です。

配信ターゲットはできるだけ広く設定

有効リードのうち、成約済みリードを除外したリードに配信します(可能なら商談中のリードも除外)。初期段階ではセグメントを細かく分けず、できるだけ広範囲に送信し、より多くのリードにアプローチします。

配信頻度は週2回以上を目指す

確度の高い見込み顧客を抽出するためには、メールの配信頻度を上げることが効果的です。まずは週2回の定常配信を基本とし、サービスのアップデートやイベント案内などを追加します。配信頻度を高めても、意外と配信停止率には大きく影響しません。仮に停止されても商談の見込みが低いリードである可能性が高いため、頻度はできる限り高めるのが理想です。

配信内容はカテゴリ別に整理して効率化

配信内容はカテゴリごとに整理することで、効果検証がしやすくなります。カテゴリごとに網羅的にコンテンツを提供しながら、配信結果の傾向を分析し、改善に活かします。

メール作成時のポイント

まずは検証しやすいシンプルな構成を意識し、必要最低限の要素に集中します。

運用コストを抑えて効果を最大化する、具体的なメール施策の設計

ナーチャリング施策を始めたばかりの頃は十分なリソースを割けず、継続的な配信が難しかったり、コンテンツの企画だけで手一杯になってしまうこともあります。ですが、メール施策で重要なのは「目的を達成するコンテンツを模索すること」と、「次のステップに進めるための効率化を設計すること」です。そのため、初期はできる限りシンプルな構成と統一フォーマットで制作コストを抑え、効果改善に集中できる設計にするのが効果的です。

HTML版とテキスト版のミニマルなフォーマットを用意する

まずは、最低限のメールフォーマットを用意します。 コンテンツを詰め込みすぎると、どの要素が効果に寄与したのか分かりにくくなるため、基本的には 「1メール=1訴求・1CTA」 に絞ります。また、訴求方法にバリエーションを持たせるため、HTML版とテキスト版の2パターンを用意します。HTML版は“メルマガっぽい”デザインにし、テキスト版は“通常のメールっぽい”シンプルな構成にすることで、ユーザーの受け取り方に違いを出すことができます。なお、テキスト版もHTMLで作成して構いません。
HTMLメールコンテンツ例
テキストメールコンテンツ例

週2回×4週=8通分を1サイクルとして設計する

次に、HTML版・テキスト版それぞれで4カテゴリ(=合計8通)分のメールコンテンツを設計します。これが約1か月分のコンテンツになります。実際に配信する際は、定義済みのフォーマットに文言を当てはめて微調整するだけにします。配信は週2回、曜日を固定してルーティン化します。このサイクルを回しながら、目的やCTA、訴求内容の効果を見て改善していきます。

サイクル1

形式
カテゴリ
コンテンツ
HTML
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サイクル1の型を使ってサイクル2・3も設計する

サイクル1の配信を続けつつ、同じフォーマットでコンテンツだけ変更したサイクル2・サイクル3を設計します。これで約3か月分のメール配信設計が完成します。

BtoBでは毎日多くのメールが届くため、同じ内容でも3か月経てばほとんど記憶されていません。そのため、3か月単位で同じ構成のコンテンツをローテーションさせる前提で設計することがポイントです。配信結果を分析して改善することも重要ですが、改善に手が回らない場合は、12週間ごとにまったく同じメールを再送しても続けることのほうが重要です。

サイクル2

形式
カテゴリ
コンテンツ
HTML
機能紹介
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料金プラン
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個別説明会
他社の導入事例を交えてご案内します
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サイクル3

形式
カテゴリ
コンテンツ
HTML
機能紹介
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テキスト
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定常配信とは別に、不定期のメールを追加する

上記の設計が完了すれば、週2回の定常配信は低コストで安定的に回せるようになります。余力があれば、これとは別に不定期でサービスのアップデート情報やキャンペーン、季節イベントのメールを追加します。こうしたタイムリーな配信を加えることで、週2〜3回のメール配信を、最小限の労力で継続できるようになります。

CRMを導入し、段階的に高度なナーチャリング施策に挑戦する

シンプルなメール施策でPDCAを回し、効果的なアプローチが見えてきた段階で、CRMを活用した高度な施策に取り組みます。CRMの機能やプランにもよりますが、まずは以下の施策から始めるとよいでしょう。

新規流入後のステップメール

新規流入後は、インサイドセールスによる架電が最も効果的ですが、対応が難しい場合や電話がつながらないケースでは、ステップメールを活用することで商談率の向上が期待できます。一般的に、5〜7通程度のステップメールを用意すると効果的です。

資料請求後のステップメール例

無料トライアル後のステップメール例

セグメント配信

全体配信のコンテンツが充実し、リソースに余裕が出てきたら、よりターゲットに適したセグメント配信を実施します。セグメントごとに適切なコンテンツを提供することで、開封率やCVR(コンバージョン率)の向上が期待できます。ただし、配信対象が細分化されることで配信数が減ることがないように、セグメントの定義を網羅的に行って同時配信することで、全体配信と同じ配信数を維持できるようにしましょう。共通フォーマットを活用しつつ、必要な要素のみセグメント別にカスタマイズすることで、効率的な運用を目指します。

セグメント例

セグメントごとのカスタマイズ要素

BtoBのWebマーケティングでお悩みの方へ

BtoBでは、ターゲット、商材、社内体制、システム環境によって、Webマーケティングの施策や指標が大きく異なります。一般的な方法論が必ずしも機能するとは限らないため、事業に適した対策を講じることが重要です。BtoBのWebマーケティングでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

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丹下 悠二

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